芥川龍之介の遺書見つかる 焼却免れた4通
作家芥川龍之介(1892―1927年)が妻や子に残した遺書4通が18日までに、東京都内の遺族宅で見つかり、日本近代文学館(東京)に寄贈された。内容は全集などに収録されているが、実物が公表されるのは初めて。同館で研究者向けに公開されている。
寄贈されたのは妻あての2通のほか、子どもと菊池寛にあてた各1通。芥川の遺書は全部で6通あり、同文学館に収蔵されている2通以外は遺言に従って焼却処分されたとみられていたが、遺族宅に残っているのがこのほど確認された。
遺書は200字詰め原稿用紙に黒色のインクで書かれていた。子どもにあてた1通では「人生は戦ひなることを忘るべからず」という一文の「戦ひ」の前に「死に至る」という言葉を挿入するなど、推敲の跡を見ることができる。
同館の安部秀次郎事務局長代行は「殴り書きではなく、きちんとした字で書かれている。文章にも細かい神経を払っており芥川の律義さが伝わってくる」と話している。〔共同〕
『人生は死に至る戦い』
俺は今、どんな戦いをしているのか。
優勢なのか、劣勢なのか。
俺は今、どんな戦いをしているのか。
優勢なのか、劣勢なのか。
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